「オリジナリティ溢れるカッコいいものを創ること」(だけ)がデザインではない

今回のエンブレム問題で、「有り物流用してカッコいいもん創るくらいなら自分でもできると」というデザイナー軽視思想を感じることが多々ありました。痛々しい記事になることは承知のうえで、思うことを書かせていただきます。

そもそも「オリジナリティ溢れるカッコいいものを創ること」(だけ)がデザインではない、と私は認識しています。クライアントがいて、ニーズ(解決すべき問題)があって、何より予算があって、それらを満足・解決する手助けをすることだと思ってます。そしてそれは別にグラフィックだけで解決する必要もないんです。

ぱっと見カッコいいかもしれないエンブレムを考案しても、遠くから見て認識できるのか、パラリンピックのロゴはどうするのか?白黒の時はどう表現するのか、CMは? webは? グッズは? ARは? 超横長のポスターになった時に、どう展開していくのか? 個人でエンブレムを作った人でこういった問題やニーズを解決出来る人は少ないのではないでしょうか。

カッコいいものを作れる人はたくさんいると思う。でもそれをやっていただけでは実際はその案は通らないから、説得させる展開ビジュアル、パフォーマンス、コミュニケーション力、プレゼン力、時に権力を身につけなければならなくて、デザイナーやアートディレクターは日々、その鍛錬も必死に行っています。webやスマホ、CMとの連動性等など、どんどん進化していく様々なアプローチや施策の知識も必要になってます。勿論人によってはイラレやフォトショといったアプリケーションのスキルも必要ですし、時間内に、予算内に収める能力も求められます。

そういったデザイナーの知識や能力に敬意を払ってほしいとまでは言わないけれど、もう少し認知してもらえないものなのでしょうか。見た目がかっこよくても耐震の弱い家に意味がないように、見た目や材料が似てても作る人が異なれば食感や味が全く違う料理になるように、エンブレムやグラフィックにも知られてないだけで支えている柱があり、気づかないうちにみんなが享受しているデザイナーのスキルや配慮が沢山あります。
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佐野さんのエンブレムは再三言われているけれど動画を始めとする展開性が素晴らしかったです。個人的にはエンブレム自体は好きも嫌いでもないけれど、見れば見るほど他の日の丸を模したものとは違う「オリジナリティ」もあったのではないでしょうか。私のような末端商業デザイナーからすれば、今回の件でポスターやグッズが片っ端から撤去されてしまうのも胸が痛みます。佐野さんのエンブレムで想定されていた今後の様々な展開が陽の目を見ないことをとても残念に思います。
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